ほ座 (Vela) 探し方・見つけ方 ほ座は、所謂、船の「帆」を描いたもので、主に南半球の星座としてとらえられています。 日本では、四国より南の地域で、全体を見ることができる星座です。 しかし、冬の終わり頃、南の地平線近くに見えるので、出来るだけ南の地方に行ったほうが見やすくなります。 さて、ほ座の探し方ですが、ほ座は、りゅうこつ座の隣、みなみじゅうじ座の北に位置しています。 この辺りに、少し歪んだ形をした大きな六角形の星の並びがありますが、ここが、ほ座になります。 星をたどるのが分かりづらい星座ですが、ほ座のδ星とκ星、そして、りゅうこつ座のι星とε星は大きな「十字」の形をつくっているので、これを目印にしてもいいかもしれません。 但し、この四つの星がつくる十字は「ニセ十字」と呼ばれていて、みなみじゅうじ座(南十字星)とよく似ているので、間違わないように注意してください。 また、ほ座は天の川の綺麗なところにあるので、大体の見当をつけたら、上の星座図などを参考にして、全体の姿を描くようにしてみて下さい。 概要 ほ座は、元々はりゅうこつ座、とも座、らしんばん座と共に、「アルゴ座(アルゴ船座)」として、ひとつの星座としてとらえられていました。 アルゴ座自体は古い星座で、ギリシャ神話の「アルゴ遠征隊の冒険物語」に基づいたものです。 しかし、星の位置を示すのに、アルゴ座自体が大きすぎたこともあり、四つの星座に分けられるようになりました。 現在のように4分割したのは、フランスの天文学者・ラカイユと言われていて、彼は、はちぶんぎ座やレチクル座、とけい座などの星座もつくっています。 また、ほ座には、いくつかの星団や星雲がありますが、ほ座には、δ、κ、λ、μ、ο、φ、ψの星はありますが、α星やβ星などはありません。 これは、かつてアルゴ座が四つの星座に分割されたとき、バイエル符号がそのまま引き継がれたためです。 神話・伝説 ほ座自体は、新しく設定された星座なので、神話や伝説などは伝わっていませんが、ほ座は、元々はアルゴ座だったので、これについては、ギリシャ神話にその物語が伝わっています。 その物語は「アルゴ遠征隊」の物語で、訳あって、イオルコスの王子・イアソンが、コルキス国にある金色の羊の毛皮を取りに行くという物語です。 イアソンは、その目的を果たすため、アルゴ号という大きな船をつくります。 この船が「アルゴ座」になっているのですが、その舳先には、人の言葉を話すという、樫の木が取り付けられたと言われています。 この遠征隊には、ギリシャ神話の英雄・ヘラクレス(ヘルクレス座)や双子の勇者・カストルとポルックス(ふたご座)、千里眼のリュンケウス、琴の名手・オルフェウス(こと座)など、50人の勇者たちが集まり、イアソンと共にコルキス国を目指します。 遠征隊は様々な冒険の後、コルキス国にたどり着きますが、詳しいことは、「アルゴ遠征隊の冒険物語」を参考にしてください。 「アルゴ遠征隊の物語」へ このページの先頭へ |
・らしんばん座・
とも座
・りゅうこつ座
・ケンタウルス座