星座図鑑・ふたご座

ふたご座


      
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△上の図は昇る頃 (12月上旬21時頃・10月中旬0時頃・9月上旬3時頃、東京近郊)

拡大図
     

名 称 ふたご
学 名 Gemini
略 符 Gem
概略位置 赤経・7h00m / 赤緯・+22°
概略面積 514平方度
20時南中 3月3日
南中高度 約77°
設定者 プトレマイオス
隣接する星座 やまねこ座
・ぎょしゃ座
・おうし座・
オリオン座
・いっかくじゅう座・
こいぬ座
・かに座


ふたご座 (Gemini)

探し方・見つけ方
ふたご座は、ギリシア神話に登場するカストルとポルックスという双子の兄弟が描かれている星座で、冬の夜空、頭上高くに輝いています。
黄道十二星座の中ではもっとも高く夜空を通っていく星座で、双子の兄弟が仲良く並んでいます。

ふたご座の探し方ですが、ふたご座は、おうし座の角の先を伸ばしたところ、こいぬ座の上辺りに位置しています。
こいぬ座は、「冬の大三角形」を作っている三つの星のひとつ、1等星のプロキオンがあるので、すぐに見つけることができると思います。

こいぬ座の上辺りで輝いているふたつの明るい星が、ふたご座のα星・カストルと、β星のポルックスです。
どちらも、頭上高く、並んで輝いているので、すぐに見つけることができると思います。

ふたつの星は、どちらも兄弟の名前が付けられていますが、ふたつの星は、兄弟それぞれの頭のところに位置していて、ここから天の川の方向に、二列に並んだ星々がふたご座を形づくっています。
東側が兄のカストル、西側が弟のポルックスで、形も分かりやすい星座なので、上の星座図などを参考にして、全体の姿をとらえてみてください。

また、ふたご座を探し出すには、こいぬ座のプロキオンと、ぎょしゃ座の1等星・カペラの間辺りを目印にするのも分かりやすいかもしれません。
カペラに近い方がカストルで、プロキオンに近い方がポルックスです。

それと、ポルックスは、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲル、おおいぬ座のシリウス、そして、こいぬ座のプロキオンと共に大きな六角形を形づくっています。
この六角形は、「冬のダイヤモンド(冬の大六角形)」と呼ばれていて、いずれも1等星なので、よく目に留まるので、ここから、ふたご座を探し出すこともできます。

ところで、カストルとポルックスは、見た感じはどちらも同じような明るさに見えますが、α星カストルは二等星で、β星のポルックスは、全天21ある一等星のひとつになっています。
一等星のポルックスがβ星になっているのは、かつては、カストルの方がポルックスよりも明るく輝いていた為です。


概要
ふたご座は黄道十二星座のひとつとしてよく知られている星座ですが、ふたご座はプトレマイオスが選んだ48星座のひとつにもなっています。
最も古い星座のひとつでもあって、古代バビロニアの時代には「大きな双子」と呼ばれていて、最高神・マルドゥクと知恵の神・ナブーの姿だと言われていました。

日本でも、頭上高く輝くふたつの星はよく目に付くことから、兄弟星、双子星などのほか、めがね星、金星・銀星などと呼ばれていますが、ふたご座を有名にしているのは、毎年12月の半ば頃、この方向から放射状に出現する多くの流れ星・「ふたご座流星群」が見られることにもよります。
放射点はカストル付近で、しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群と並ぶ三大流星群のひとつとして人気があり、多い時には1時間で60個ほどの流星を見ることができます。

また、α星のカストルは二等星ですが、この星は、カストルA、カストルB、カストルCからなる三重連星です。
更に、これらの三つの星もすべて二重星という変わった恒星で、普通はこれらの星を合わせて二等星として扱われています。

この他、ふたご座にはM35・散開星団がありますが、この星団は全天で5番目に大きい散開星団と言われています。
地球からの距離は2800光年程ですが、兄のカストルの足元辺りに位置していて、双眼鏡でも見応えのある星団です。


神話・伝説
ふたご座はもっとも古い星座のひとつでもあって、ギリシア神話などにもその物語が伝えられています。

ギリシア神話によると、ふたご座のモデルになっているはカストルとポルックスの双子の兄弟と言われています。
兄弟は大神・ゼウスとスパルタの美しい王妃・レダとの間に生まれ、ふたりは仲のよい兄弟として成長します。

やがて立派な勇士となり、戦場では共に多くの武功をたてていました。
しかし、ポルックスは不死の体をもっていましたが、ある時、カストルは戦いの途中、流れに当たって命を落とすことになってしまいます。

弟のポルックスはこれを悲しみ、大神・ゼウスに「死ぬ時も一緒でありたい」と願いました。
ゼウスはポルックスの願いを聞き入れ、不死の体を解いてやり、ふたりを共に天に上げて星座にしたと伝えられています。

また、後のローマ時代では、ふたご座は船の守り神としてとらえられています。
伝説では、海で嵐にあったとき、マストの先に「セント・エルモの火」という、火が燃えているように見える現象は、ふたご座が起こしているもので、これが見えれば嵐は治まると信じられていました。

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