はくちょう座 (Cygnus) 探し方・見つけ方 はくちょう座は、夏の夜空、空高く見える星座で、紀元前1200年頃には既に知られていた古い星座です。 プトレマイオスの48星座の中のひとつにもなっていて、整った形をしている星座です。 日本では夏の代表的な星座のひとつですが、12月下旬の宵頃なら、西の地平線近く、頭を下にして十字架のような形で描き出される星座です。 はくちょう座の探し方のポイントは、「夏の大三角形」を頼りに探し出すことが、もっとも簡単な方法です。 夏の大三角形は、こと座のベガ、わし座のアルタイル、そして、はくちょう座のデネブからできていますが、この中でもっとも明るい星は、こと座のベガです。 天の川を挟んで、ベガの反対側(東側)にある星がアルタイルで、このふたつの星よりも北側に位置していて、天の川の中に見えるのが、はくちょう座のα星・デネブです。 このデネブから、十字の形に星が並んでいるのが、はくちょう座で、分かりやすい形をしている星座です。 上の星座図などを参考にすると、翼を広げて、天の川の中を飛んでいるような白鳥の姿を描き出せると思います。 概要 はくちょう座は夏を代表する星座のひとつで、整った形をしていることから、南天の、みなみじゅうじ座(南十字星)に対して、「北十字座」とも呼ばれています。 α星のデネブは、夏の大三角形の星の中ではもっとも暗いのですが、それでも全天21ある1等星の中のひとつで、明るく輝いて見えます。 また、はくちょう座にはγ星とε星のふたつの2等星があるので、形もとらえやすい星座です。 デネブは、はくちょう座では尾のところにありますが、白鳥の嘴にあたるβ星・アルビレオは二重星で、オレンジ色と青色のふたつの星が輝いています。 アルビレオは小型の望遠鏡でも楽しむことができ、全天でももっとも綺麗な二重星だと言われています。 また、はくちょう座は天の川の中にあるので、いて座やたて座などと同様、多くの星団や星雲がを見ることができます。 1等星・デネブのすぐ東隣にある散光星雲・NGC 7000は、「北アメリカ星雲」とも呼ばれていて、北アメリカ大陸によく似た形をしています。 この北アメリカ星雲の近くには「ペリカン星雲」と呼ばれている散光星雲・IC5070もあって、こちらは、名前のようにペリカンに似た形をしています。 この他、はくちょう座の首の付け根辺りでは、強いエックス線を出している星(はくちょう座X-1)が見つけられていて、この星はブラックホールではないかと考えられています。 神話・伝説 はくちょう座は古い星座で、古代ギリシア時代には、「はくちょう座」とも「とり(鳥)座」とも呼ばれていたと言われています。 ギリシア神話の中にも、はくちょう座についての物語が伝えられていて、この白鳥は大神・ゼウスが姿を変えたものだと言われています。 ゼウスはスパルタ王の王妃・レダを気に入り、白鳥の姿に身を変え、レダに会いに行ったとされています。 レダはやがてふたつの卵を産み、その卵のひとつから、ふたご座になっているカストルとポルックスが生まれたと伝えられています。 しかし、一方では、この白鳥は琴の名手・オルペウスとも、ゼウスの怒りにふれてエリダヌス川(エリダヌス座)に落ちたパエトーンを探し回る友人・キュクノスとも言われています。 「はくちょう座の神話」へ このページの先頭へ |
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