星座図鑑・おひつじ座

おひつじ座


           
※何も表示されていない画面をクリックすると、全内容が拡大表示されます
△上の図は昇る頃 (8月下旬21時頃・7月中旬0時頃・5月下旬3時頃、東京近郊)

拡大図
       
 

名 称 おひつじ
学 名 Aries
略 符 Ari
概略位置 赤経・2h30m / 赤緯・+20°
概略面積 441平方度
20時南中 12月25日
南中高度 約75°
設定者 プトレマイオス
隣接する星座 ペルセウス座
・さんかく座・
うお座・
くじら座・
おうし座

おひつじ座 (Aries)

探し方・見つけ方
おひつじ座はプトレマイオスの48星座のひとつにもなっていて、9月上旬の宵頃や、10月下旬の深夜には天頂付近に輝いています。
よく知られている星座なのですが、あまり目立たず、唯一の2等星・α星のハマルが、おひつじ座の中ではもっとも明るい恒星です。

おひつじ座の探し方は、さんかく座の下(南)辺りを探してみることで、さんかく座とくじら座の間に位置しています。
さんかく座は形が整っている星座で、アンドロメダ座の下にありますが、アンドロメダ座にはアンドロメダ銀河、さんかく座には渦巻銀河33もあるので、どちらも見つけやすいと思います。
この辺りに鋭角な三角形をした星の並びがありますが、ここが、おひつじ座になります。

また、南の空に輝く、おうし座の一等星・アルデバランが天頂付近に見える頃なら、西の低い空にはぺガスス座が見えています。
この時、おうし座の西隣に見える三角形が、おひつじ座です。

しかし、おひつじ座で目に付くのは頭の部分で、体の部分には目に付く星がありません。
体の部分は、おうし座のプレアデス星団との間にあるので、上の星座図などを参考にして、全体の姿をイメージしてみてください。


概要
おひつじ座は黄道12星座のひとつになっていますが、おひつじ座は黄道12星座の最初の星座になっています。
これは、現在の春分点はうお座にありますが、およそ2000年前には、おひつじ座に春分点があったことによります。
春分点が移動するのは地球の歳差運動の為ですが、現在でも春分点を表わすには、おひつじ座の星座記号「γ」が用いられています。

ところで、おひつじ座のγ星・メサルティムは二重星で、小型の望遠鏡でも楽しむことができます。
この二重星は、ほぼ同じ明るさの4.8等星がすぐ近くに並んでいます。
また、おひつじ座でもっとも明るいα星・ハマルは、「羊の頭」という意味です。

この他、おひつじ座には幾つかの銀河かありますが、どれも暗いので、望遠鏡でもよく見えません。
また、おひつじ座は古くから知られていた星座のひとつですが、かつては、農夫を表わしていて、隣のうお座は耕作地だったとも言われています。
「男」と「羊」が同音( lu )だったこともあり、紀元前1200年頃に、今のような形になったと言われています。

それと、おひつじ座は「冬の星座」としてとらえられることもあります。


神話・伝説
おひつじ座は古い星座なので、ギリシア神話にもその物語が伝えられています。
その物語によると、おひつじ座のモデルは、金の毛をもつ、空飛ぶ牡羊と言われています。

この牡羊は、テッサリアの王・アタマスの息子・プリクソスと双子の妹・ヘレが、継母・イノーの企みによって生贄にされそうになったとき、ふたりを助け出したヒツジで、ヘルメスが大神・ゼウスから預けられていたヒツジとされています。

妹のヘレは途中で海に落ちてしまいますが、逃げ延びたプリクソスは、ヒツジが亡くなった後、その毛皮をコルキス王に贈り、国の宝にしたということです。
その後、このヒツジの皮を手に入れるための冒険が、アルゴ遠征隊の冒険へと繋がっていきますが、このふたりを助け出した牡羊が、おひつじ座のモデルになっています。

「おひつじ座の神話」へ

このページの先頭へ


このページの先頭へ