星座図鑑・こぐま座

こぐま座


      
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△上の図は昇る頃 (3月上旬21時頃・1月中旬0時頃・12月上旬3時頃、東京近郊)

拡大図
       

名 称 こぐま
学 名 Ursa Minor
略 符 UMi
概略位置 赤経・15h40m / 赤緯・+78°
概略面積 256平方度
20時南中 7月13日
南中高度 約北48°
設定者 プトレマイオス
隣接する星座 りゅう座
・きりん座
・ケフェウス座
こぐま座(Ursa Minor)

探し方・見つけ方
こぐま座は一年を通して北の夜空に輝いている星座ですが、こぐま座には北極星が位置していることもあって、よく知られている星座のひとつです。
また、北極星は一年を通してその位置がほとんど変わることがありません。
そのため、古くから天体観測や航海術などに利用されていて、プトレマイオスの48星座のひとつにも挙げられています。

こぐま座を探す時は、この北極星を見つけ出すのが一番で、北極星は、おおぐま座北斗七星から探し出すことができます。
北斗七星のひしゃくになっている先のふたつの星を結び、その長さの分だけ、それが伸びる方向に向かって、約5倍程のところにある星が北極星です。

北極星は、こぐま座のα星・ポラリスで、北極星は、こぐま座の尻尾の先になっています。
ここから、おおぐま座に向かい合うように星が並んでいて、こぐま座全体は小さな北斗七星のようにひしゃくの形をしているので、その姿を描き出すことも難しくないと思います。

また、北極星は、カシオペア座から探し出すこともできます。
カシオペア座の「W」字の見える両端の辺をそれぞれ延長して、ふたつの線が交わった点と、「W」字の山になっている星(γ星)を結びます。
この交わった点から山の星との距離を、その方向におよそ5倍したところに見える星が北極星で、ここから、こぐま座の姿をとらえることもできます。


概要
こぐま座はα星・ポラリスとβ星・コカブのふたつの2等星を含む7個の恒星をもっていますが、あまり目立つような星座ではありません。
しかし、こぐま座は北極星が位置しているのでよく知られていて、おおぐま座と一緒になっている星座として、紀元前1200年頃には既に知られていたと言われています。

こぐま座は季節を問わずに見える星座ですが、特に春頃には高度が高くなり、その姿をよく眺めることができます。
また、毎年12月の下旬頃には、こぐま座を中心にして四方へ飛び散る流星群を観察することもできます。

ところで、こぐま座にある北極星はいつも同じ位置にありますが、これから先もずっと同じではありません。
地球は、およそ26000年の周期で「歳差」と呼ばれるコマのような首振り運動をしていて、地軸自体が時計と反対方向に回っています。

この為、現在の北極星はこぐま座のα星・ポラリスにあたりますが、およそ13000年後には、こと座のベガになるとされています。
また、β星のコカブは、紀元前1500年頃から紀元前500年頃にかけては天の北極の近くにあり、当時の北極星とされていました。

その他、ポラリスは望遠鏡でも見分けにくい三重連星です。
しかし、大気の状態がよければ、望遠鏡でふたつ程度なら分かれているのを見ることができます。


神話・伝説
ギリシア神話では、こぐま座になっているのは狩人・アルカスだと伝えられています。
おおぐま座のモデルになっているのは妖精・カリストで、アルカスはカリストと大神・ゼウスとの間に生まれています。

訳あって、ふたりはクマの姿となって夜空に上っていきますが、アルカスは、うしかい座のモデルにもなっていると言われています。
また、こぐま座は、ギリシャ神話では、おおぐま座と一緒に語られていますが、北極星をもっていることから、ギリシャ神話以外でも多くの神話や伝説が伝えられています。

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