こいぬ座の神話・伝説 |
ディアナ(アルテミス)とアクタイオン (ジュゼッペ・チェーザリ) こいぬ座のモデルは、ギリシャ神話に登場する、オリオンやアクタイオンが連れていた猟犬だと言われています。 この絵では、鹿の姿に変わろうとしているアクタイオンに、猟犬たちが飛び掛ろうとしているところが描かれています。 |
オリオンの猟犬 こいぬ座はオリオン座の東にある星座で、一等星のプロキオンがあるので、小さいながら、よく目に付く星座だと思います。 プロキオンは、オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウスと共に「冬の大三角形」を形作っているので、これらの星座や恒星などからも探しやすいと思います。 さて、こいぬ座は、ギリシャ神話に登場する狩人・オリオンと関連付けられることが多くて、おおいぬ座と共に、オリオンが従えていた猟犬の姿を表わしていると伝えられています。 こいぬ座は、オリオン座の近くに位置しているので、広くそのように伝えられていますが、こいぬ座についての神話は、他にもいくつかあるようです。 その内のひとつ、アクタイオンの猟犬たちについては「おおいぬ座の神話」のところで紹介しているので、そちらを参考にしてみてください。 因みに、この神話でも、こいぬ座は、おおいぬ座と一緒になって星座にあがったと伝うられているようです。 また、こいぬ座のモデルになっているのは、酒神・ディオニュソスから、ワインの製法を教わったアテネ王・イカリオスの飼い犬・メーラ(マイラ)などとも言われています。 メーラはイカリオスに大変可愛がられていて、メーラも、よくイカリオスに従っていました。 そして、イカリオスが病で亡くなった後、メーラはその前を動かず、食事も食べずに、終には後を追うように死んでしまいます。 このメーラが星座になっているとも伝えられていますが、一説では、メーラは、おおいぬ座になっているとも言われています。 ところで、こいぬ座は紀元前1200年頃には、既に知られていた古い星座で、当時は「海の犬座」と呼ばれていたと言われています。 一方、おおいぬ座は、紀元前300年頃のギリシャでは、単に「犬座」と呼ばれていたようで、海の犬座は犬座よりも早く東の空に姿を見せることから、プロキオン(犬の前)と呼ばれていたようです。 こいぬ座と呼ばれるようになるのは、中世の頃にアラビアに伝わってからのことで、プロキオンの名前が、現在のこいぬ座に輝く一等星であることは言うまでもありません。 このページの先頭へ |