星座図鑑・かに座

かに座


      
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△上の図は昇る頃 (1月上旬21時頃・11月中旬0時頃・9月下旬3時頃、東京近郊)

拡大図
        

名 称 かに
学 名 Cancer
略 符 Cnc
概略位置 赤経・8h30m / 赤緯・+20°
概略面積 506平方度
20時南中 3月26日
南中高度 約75°
設定者 プトレマイオス
隣接する星座 やまねこ座
・ふたご座
・こいぬ座
・うみへび座
・しし座
・こじし座

かに座 (Cancer)

探し方・見つけ方
春の夜空に見えるかに座は、明るい星がないので少し探しづらいかもしれませんが、かに座にはM44・プレセペ星団があるので、これを見つければ、後は上の星座図などを参考にして、その姿を浮かび上がらせることができると思います。

プレセペ星団(かに座)を探す一番のポイントは、ふたご座しし座から探し出すことで、ふたご座にはカストルとポルックス、しし座にはレグルスのそれぞれ1等星があるので、どちらも見つけやすいと思います。
南の空の天頂付近に見える1等星がレグルスで、西の空に並んで輝くふたつの1等星がふたご座のカストルとポルックスで、かに座は、このふたつの星座の間にあります。

このふたご座としし座のほぼ真ん中辺りにボーっと輝いて見えるところがありますが、これがプレセペ星団で、カニの甲羅部分に位置している散開星団です。
かに座の特徴は何と言ってもこのプレセペ星団で、ここから全体像をとらえることができます。
かに座を形作っているほかの星は、ほとんど4等星以下なので、夜空の明るいようなところでは見つけにくいかもしれませんが、案外大きな星座です。


概要
かに座はいまひとつはっきりとしない星座なのですが、かに座は太陽の通り道に位置している星座で、黄道十二星座のひとつとしてよく知られています。
紀元前7世紀頃には既に知られていた星座で、プトレマイオスの48星座のひとつにもなっています。

ところで、甲羅部分にあたるプレセペ星団は、双眼鏡でも楽しめる春の代表的な星団としても知られています。
倍率7倍程度の双眼鏡なら、およそ40個ほどの星が視野の中央付近にばら撒かれたように見え、はっきりと星団だと分かります。
それに、夜空の暗いところなら、肉眼でも見ることができます。

また、プレセペとはラテン語で「かいば桶」という意味で、かつてはひとつの天体として考えられていました。

γ星のアセルス・ボレアリスとδ星のアセルス・アウストラリスは、かつて「ロバ」という星座とされていて、それぞれを「北のロバ」、「南のロバ」と呼ばれ、二頭のロバがかいば桶から草を食べているように見立てられていました。

これが星の集まりだと観測したのはイタリアの天文学者、ガリレオ・ガリレイだと言われていて、手作りの望遠鏡でこの星団を発見したと伝えられています。
また、β星のアルタルフは、かに座でもっとも明るい恒星ですが、アルタルフとはアラビア語で「終り」と言う意味で、カニの脚の先に位置しています。


神話・伝説
かに座についての神話はギリシア神話の中で伝えられていますが、その神話は、勇者ヘルクレス(ヘラクレス)の冒険物語と一緒に語られています。
ヘルクレスは12の冒険をしますが、その内のひとつ、九つの頭をもつ怪物ヒドラ(うみへび座になっています)と戦った時、ヒドラに味方した怪物カニが、かに座になったと言われています。

実は、この怪物カニはあっさりとヘルクレスに踏み潰されてしまうのですが、ヘルクレスを憎むヘラは怪物カニの加勢を大いに喜び、天にあげて星座にしたということです。
詳しいことは「かに座の神話」「うみへび座の神話」などを覗いてみてください。

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