星座図鑑・たて座

たて座

     
△上の図は昇る頃 (7月中旬21時頃・5月下旬0時頃・4月中旬3時頃、東京近郊)

拡大図
   




名 称 たて
学 名 Scutum
略 符 Sct
概略位置 赤経・18h35m / 赤緯・-10°
概略面積 109平方度
20時南中 8月25日
南中高度 約45°
設定者 ヘベリウス
隣接する星座 わし座
・いて座
・へび座

たて座 (Scutum)

探し方・見つけ方

天の川は一年を通して見ることができますが、夏の夜、南の空にかかる天の川は、1年の中でも最も明るく輝いています。
特に、いて座の辺りは広い領域でひときわ明るく輝いていますが、わし座といて座の間にも、天の川がより明るく見えるところがあります。
ここは「スモール・スター・クラウド(小さな星の雲)」と呼ばれている領域で、双眼鏡や小型の望遠鏡で眺めると、星々がびっしりと集まって輝いているのが分かります。

ここが、たて座ですが、この星座はヘヴェリウスによって設定された新しい星座で、星の並びよりも、天の川がもっとも輝いている部分を取り出したかのような星座です。
星座としては特に明るい星もないのですが、スモール・スター・クラウド自体が楯のような形にも見え、その中に十字、或いは直線のように星が結ばれています。


概要
たて座は、ヨハネス・ヘヴェリウスが1684年に「ソビエスキーのたて座」 としてつくったもので、はっきりとした形をたどることは困難です。
しかし、この辺りは天の川がもっとも輝いていて、見るものがたくさんあります。

例えば、わし座との境界辺りには、 M11という散開星団が位置していて、この星団は6000光年程の距離にあります。
小型の望遠鏡で見ると、密集した少し大きな星々が天の川の中に浮かび上がり、とても見事な光景をつくっています。
その様子は、鴨が飛んでいるようにも見えるので、英名では「Wild Duck Cluster(野鴨星団」と呼ばれています。

また、M11のほか、5000光年程の距離にあるM26・散開星団や、たて座からへび座、いて座にかけての天の川の領域には、M16、M17、M18、M20、M8などの星雲や星団が散らばっていて、双眼鏡などで見ていても、飽きることのない領域です。

この他、M11のすぐ北西よりにあるR星は変光星で、2500光年程の距離にあり、147日の周期で、4.2等星から8.6等星までの明るさで変化しています。


神話・伝説
たて座は新しく設定された星座なので、神話や伝説などは伝わっていません。
しかし、たて座は、17世紀にオスマン・トルコ帝国を打ち破ったポーランド王・ソビエスキーを称えてヘヴェリウスが設定したもので、星座の中でも、実在する人物に由来する珍しい星座といえます。
また、ヘヴェリウスは、自分がもっていた観測施設を火事によってなくしてしまいましたが、ソビエスキーはその再建にも力をかしています。
今から1000年、2000年の後には、そういったことが伝説になって残っているかもしれません。


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