うお座の神話・伝説 |
![]() (ジャン=バプティスト・ルニョー》 うお座は、アフロディアとエロス(ヴィーナスとキューピッド)が、魚に姿を変えたと言う神話に基づいると言われています。 この絵は、女神ヴィーナスがキューピッドに愛の矢を射るように命じているところですが、その相手はプシケーと言われています。 |
魚に変身したアフロディアとエロス うお座は秋の星座で、四等星以下の星から描かれていますが、星座図などを頼りに探していくと、案外たどりやすい星座です。 もっとも古い星座のひとつで、黄道十二星座のひとつにも挙げられているほか、うお座には春分点があるので、重要な星座としてもとらえられています。 さて、うお座の神話ですが、ギリシャ神話によれば、これは女神・アフロディアとエロスが魚に変身した姿だと伝えられています。 ある日、エリダヌス川(ナイル川とも言われています)の畔で宴会を楽しんでいたオリンポスの神々は、突然現れた怪物・テュフォン(ティポン)に驚き、さまざまなものに姿を変えて逃げ出します。 この時、大神・ゼウスは鳥になって空へと逃げ去りますが、アフロディアとエロスは魚の姿に変わり、エリダヌス川へ逃れたと伝えられています。 この時の姿が、二匹の魚として星座に描かれているのだと言われていますが、糸で繋がっているのは、母子であるふたりが離れないためだそうです。 また、みなみのうお座も、この時に魚に姿を変えた太陽の神・アポロンだと言われていますが、一番あわてたのは羊飼いの神・パーンです。 パーンは、あまりにも慌てたため、下半身が魚、上半身は山羊のままという姿で、ナイル川に飛び込んだと伝えられています。 その姿がやぎ座のモデルになっていて、うお座や、みなみのうお座と同じ神話に基づいています。 ところで、テュフォンは大地の神・ガイアが生んだ怪物で、テュフォンは怪鳥の神・ケートーとの間に、冥界の番犬・ケルベロス、レネネアの森のヒドラなど、ギリシャ神話に登場する多くの怪物たちを生み出しています。 デュフォンは、この後、大神・ゼウスによって退治されますが、ゼウスは大きな岩を投げつけ、テュフォンを地下へ閉じ込めてしまいます。 ゼウスがテュフォンに目掛けて投げつけた岩は、山ほどもあり、この岩は、シチリアのエトナ山だとも言われています。 エトナ山は時々噴火したりしますが、これは、テュフォンが地下で暴れているからだそうです。 このページの先頭へ |