プレアデス星団の神話・伝説 |
![]() (エリュー・ヴェッダー) プレアデス星団は、「昴(すばる)」として親しまれている、大変美しい星団です。 アトラスとプレイオネとの娘たちが、踊っているところが描かれています。 |
アトラスの七人の娘たち プレアデス星団は、おうし座を形作っている星団で、冬の夜空でも、特に目をひく美しい星団です。 日本でも「昴(すばる)」と呼ばれ広く知られていますが、清少納言が、美しい星の代表として取り上げてから、長く親しまれている星座でもあります。 また、現在はおうし座の一部になっていますが、ギリシャ時代には、独立した星座としてとらえられていました。 プレアデス星団は、双眼鏡で眺めると120個ほどの星々が眺められると言われていますが、肉眼でも6個程の星が固まっているのを見ることができます。 さて、プレアデス星団の神話ですが、ギリシャ神話では、アトラスとプレイオネとの娘たちがモデルになっていると伝えられています。 この娘たちは、タイゲタ、マイア、アステロペ、ケレーノ、メローぺ、アルキオネ、そして、エレクトラの七人です。 この姉妹たちは、いずれも美しくてやさしい娘でしたが、ある日、野で遊んでいるところが、狩人・オリオン(オリオン座)の目に留まります。 オリオンは、美しい娘たちにひかれ、彼女たちのところへ近づいていきます。 しかし、娘たちは、オリオンの勇ましい姿に驚き、彼から逃れようとします。 そして、とうとう天にまで逃げ昇って、美しいプレアデス星団になったと伝えられています。 しかし、肉眼で眺めると、六個の星は見えるのですが、七個目の星は、よほど目がよくないと見えないと言われています。 そこで、よく言われているのが、「行方知らずのプレヤード」という伝説です。 この伝説では、七人姉妹の一人、エレクトラにはダルダノスという息子がいましたが、彼が造ったトロイの町が、あのトロイ戦争で廃墟となってしまったのことを悲しみ、7日七晩の間泣き続けたと言われています。 この流す涙のためにエレクトラの姿が霞み、七つ目の星がよく見えないのだと言うことです。 また、エレクトラは悲しみのあまり行方知らずになってしまい、流れ星になって消えてしまったとも言われているほか、七人姉妹にアトラスとプレイオネが加わって、八個、または九個の星が集まっているとも言われています。 このほか、プレアデス星団は大変美しいこともあり、各地で、それぞれの神話が伝わってます。 このページの先頭へ |