星座図鑑・ケンタウルス座

ケンタウルス座


       
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△上の図は昇る頃 (3月上旬21時頃・1月中旬0時頃・12月上旬3時頃、シドニー近郊)

拡大図
     

名 称 ケンタウルス
学 名 Centaurus
略 符 Cen
概略位置 赤経・13h20m / 赤緯・-47°
概略面積 1060平方度
20時南中 6月7日
南中高度 約8°
設定者 プトレマイオス
隣接する星座 ポンプ座
・りゅうこつ座
・コンパス座・
みなみじゅうじ座
・うみへび座
・てんびん座・おおかみ座
・はえ座
・ほ座

ケンタウルス座 (Centaurus)

探し方・見つけ方
ケンタウルス座は1等星をふたつ持っている大きな星座ですが、残念ながら、日本のほとんどの地域ではその一部しか見ることができません。
ふつうは南半球の星座として扱われていて、ケンタウルス座は、みなみじゅうじ座を囲むようにして位置しています。
上半身が人間で下半身が馬という姿で描かれていて、沖縄県や小笠原諸島の一部などでは、地平成近くにその全体像を見ることができます。

ケンタウルス座の探し方ですが、南半球などでケンタウルス座を見つけるには、みなみじゅうじ座をガイドにして探し出すのが分かりやすいと思います。
みなみじゅうじ座は全天88星座の中でも最も小さい星座ですが、ふたつの1等星とひとつの2等星と3等星が十字の形をつくっているので、意外と見つけやすい星座です。

このみなみじゅうじ座は、ケンタウルス座のお腹の下、前足と後足の間に位置しているので、その東隣に明るく輝いているのが、ケンタウルス座のふたつの1等星です。
この1等星は、それぞれ前足の部分にあたっていて、ふたつの1等星を結び、そのまま延ばしたところに、みなみじゅうじ座があるので、あとは上の星座図などを参考にして、形をたどるようにしてください。

また、日本のほとんどの地域からでは、みなみじゅうじ座が見えませんが、おとめ座のスピカが真南の夜空を過ぎる頃に、そのずっと下(うみへび座の更に下)、南の地平線近くに見えるのがケンタウルス座です。
明るいふたつの1等星は見えないと思いますが、地平線上にその上半身を見ることができます。


概要
ケンタウルス座はふたつの1等星をもっていますが、そのひとつ、α星のリギル・ケンタウルスは、日本ではアルファ・ケンタウリとも呼ばれることの多い3連星です。
リギル・ケンタウルスは地球から4光年ほどの距離にある、太陽系にもっとも近い恒星系で、黄色く輝いています。

この3連星の中でも、もっとも近い恒星・リギル・ケンタウリCはプロキシマとも呼ばれていて、地球からの距離は4.22光年と言われています。
また、リギル・ケンタウリBには惑星が発見されていて、太陽系からもっとも近い系外惑星(距離4.3光年)だと考えられています。
ケンタウルス座のもうひとつの1等星はβ星のハダルで、アゲナとも呼ばれることがあり、青白く輝いています。

それと、ケンタウルス座は一部が天の川にかかっているので、この辺りには星が多く、「オメガ星団」と呼ばれている巨大な球状星団があることでも知られています。
この星団は、数多くある星団の中でも最も明るくて大きく、小さな銀河ほどあるのではないかと言われているほど見事なものです。

以前は、肉眼でも見えるほどの明るさだったので恒星だと思われていて、星座内の恒星につけられるギリシア文字ω(オメガ)がつけられました。
それがその後も星団の名前になっていますが、オメガ星団はケンタウルス座のちょうど真ん中辺りに位置していて、17000光年もの距離にあります。
1000万個もの恒星の集まりだと考えられていて、北海道以外なら地平線近くに見ることができますが、光や大気の影響で普通の星団のようしか見えないのが残念です。


神話・伝説
ケンタウルス座は古代ギリシア時代につくられたものですが、紀元前5000年頃には、既に古代メソポタミアで知られていたという、最も古い星座のひとつです。
その為、ケンタウルス座には幾つかの神話や伝説が伝えられています。

ギリシア神話にもその物語が伝えられていますが、ケンタウロスというのは、ギリシア神話に登場する半人半馬の怪物で、特定の人物ではありません。
ケンタウロスがモデルになっている星座にはいて座もありますが、ケンタウロス座のモデルになっているは、英雄・ヘルクレスの冒険を助けたケンタウロス族のフォーロス(ファロス、ポロスなどとも)で、いて座は同じケンタウロス族のキロン(ケイロンなどとも)と言われています。

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