星座図鑑・オリオン座

オリオン座

     
△上の図は昇る頃 (12月上旬21時頃・10月中旬0時頃・8月下旬3時頃、東京近郊)

拡大図
 




名 称 オリオン
学 名 Orion
略 符 Ori
概略位置 赤経・5h20m / 赤緯・+3°
概略面積 594平方度
20時南中 2月5日
南中高度 約61°
設定者 プトレマイオス
隣接する星座 ふたご座
・おうし座
・エリダヌス座・
うさぎ座
・いっかくじゅう座

オリオン座 (Orion)

探し方・見つけ方

オリオン座は冬の夜空を代表する星座で、全天88ある星座の中でも、もっとも形が整った星座のひとつです。
ギリシア神話に登場する優れた狩人・オリオンがモデルとされていて、真東から昇り、南の空高くに輝く星座です。

オリオン座は明るい星が多く、すぐに見つけることができる星座ですが、オリオン座を探すポイントは、南の方角にほぼ直線に並ぶ三つの2等星の並びです。
この三つの2等星を中心にして、対角線の位置に、赤く輝く1等星と、青白く輝く1等星が目に付きます。

赤く輝いているのは、オリオン座のα星・ベテルギウスで、青白く輝いているのはβ星のリゲルです。
全体としては、ふたつの1等星とふたつの2等星が長方形を形づくっていて、三つの2等星が、その真ん中あたりで斜め一列に並んでいるのがオリオン座です。
1等星をふたつ持っている星座は全天で三つしかありませんが、日本で見ることができるのはオリオン座だけなので、すぐに目に止まると思います。

また、ベテルギウスはオリオンの右肩に位置していて、リゲルは左足、三つの2等星の並びはオリオンのベルトになっていて、形が整っているので、全体の姿もとらえやすいと思います。
上の星座図などを参考にすれば、左手に毛皮を掲げているオリオンの姿を描き出すことができると思います。

それと、α星のベテルギウスと、おおいぬ座のα星・シリウス、こいぬ座のα星・プロキオンとで形づけられる大きな三角形は「冬の大三角」と呼ばれていて、こちらもすぐに目に止まると思います。
オリオン座や冬の大三角形を目印にすれば、他の星座も見つけやすく、例えば、オリオンの明るい三ツ星はシリウスと、おうし座のアルデバランのちょうど真ん中辺りにあるので、おうし座なども比較的簡単にとらえることができます。

更に、オリオン座のリゲルは、シリウスとプロキオン、ふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のベテルギウスで、「冬のダイヤモンド(冬の大六角形)」と呼ばれている大きな六角形を形づくっているので、これをガイドにしても、様々な星座を探し出すことができます。


概要
オリオン座はプトレマイオスの48星座のひとつにもなっていて、冬の夜空では、必ずと言っていいほど目に止まる星座です。

このオリオン座は見応えのある星座のひとつでもあって、「オリオン大星雲」と呼ばれているM42・散光星雲などが含まれています。
オリオン大星雲は、オリオンのベルトにあたる三ツ星の南に位置していて、鳥が翼を広げたような形に見える冬の代表的な散光星雲です。
地球からの距離は1500万光年程ありますが、夜空が暗ければ、肉眼でも見ることのできる明るいガス星雲で、望遠鏡で眺めると、赤味を帯びた星雲の中心にある四つの明るい星も確認することができます。

また、ベルトの東側には「馬頭星雲」と呼ばれている暗黒星雲も位置していて、天体写真などでもよく紹介されています。
ζ星の南に位置していて、地球からは1100光年程の距離にありますが、この星雲は赤い散光星雲・IC434を背景にして、名前のように、馬の頭に似た形をしています。
1888年、ハーバード大学天文台の写真観測ではじめて発見されましたが、この星雲の黒い部分は、星が誕生する為の冷たいガスや多量の塵を含んでいることによるものと言われています。

ところで、赤く輝いているα星・ベテルギウスはよく目に付くことから、日本でも「平家星」や「源氏星」などと呼ばれることがあります。
このベテルギウスは地球からの距離はおよそ642光年と考えられていますが、赤色超巨星で、表面温度は3500度、直径は太陽の950~1000倍ほどもあり、太陽を除けば、視直径(見かけの大きさ)が全天で最も大きい恒星として知られています。

また、ベテルギウスは変光星でもあり、0.0等から1.3等まで明るさが変化しています。
1836年、ジョン・ハーシェルによって変光星であることが発見されましたが、普段の明るさはβ星のリゲルよりも暗いのですが、もっとも明るい時にはリゲルよりも明るく輝きます。
5年半ほどの周期で星自体の形状が変化する脈動変光星ですが、脈動変光が大きい赤色超巨星ほど不安定であることから、ベテルギウスは近い将来、超新星爆発を起こすかもしれない赤色超巨星のひとつに上げられています。

β星のリゲルは、表面温度が1万度を超える恒星で、ベテルギウスとは対照的に、青白く輝いています。
地球からの距離は800光年程で、大きさは太陽のおよそ70倍、明るさは4万倍もあると言われています。


この他、オリオン座全体を大きく取り巻いているように見える 「バーナードループ」と呼ばれる超新星の残骸や散光星雲・M78なども位置していて、オリオン座は天文ファンの視線を集めている星座のひとつです。


神話・伝説
オリオン座は、紀元前1400年頃には既に知られていた古い星座で、古代エジプトでは、死者の神・オシリスの姿だとされていました。
ギザ(ギゼー)にあるピラミッドも、オリオン座のベルトにあたる三つの星の明るさと配置に合わせて築いたのではないかと言われいます。

古い星座であるだけに、ギリシア神話にもオリオン座にまつわる物語が幾つか伝えられています。
それによると、オリオン座のモデルは海神・ポセイドンの息子・オリオンとされています。

オリオンは力も強く優れた狩人でしたが、気性も荒く、いつも「自分が一番強く、どんな獲物でも倒すことができる」と自慢していました。
この驕りが神々の怒りをかい、神はオリオンの元に一匹のサソリをおくります。
オリオンはこのサソリに刺され、その毒によって亡くなってしまいますが、やがて天にあげられ星座になったと伝えられています。

また、オリオンを刺したサソリも天にあげられ、さそり座になったと言われていますが、オリオン座が冬の空に昇るのは、夏の空には嫌いな、さそり座が昇っているからだとも言われています。

この他、オリオンは月と狩りの女神・アルテミスと恋に落ちましたが、神々が送ったサソリを避けて海へ逃げたところ、誤ってアルテミスが矢を放ったとも言われているほか、オリオンは暁の女神・エオスに恋をしたため、神々の嫉妬のため、アルテミスの矢によって射殺されたなどとも言われています。

この様に、ギリシア神話ではオリオン座についての物語が幾つか伝わっていますが、日本でも、オリオン座の形が鼓の形に似ていることから「鼓星」とも呼ばれている他、オリオンのベルトの三ツ星は、住吉三神の表筒男命、中筒男命、底筒男命だとも言われています。

また、オリオン座は目を引く星座でもあるので、オリオン座のモデルは、古代バビロニアではメロディク王、スカンディナビアなどでは巨人・オルワンデルの姿などとも言われています。

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