星座図鑑・春の夜空のガイド

春の夜空のガイド

          
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△上の図は、3月中旬21時頃・1月下旬0時頃・12月中旬3時頃 (東京近郊)
●北斗七星
北の空に見える北斗七星は「ひしゃく星」としてよく知られていて、おおぐま座の腰から後ろ足辺りを形づくっています。
北斗七星は形が整っていることはもちろん、七つの星の内ひとつは3等星ですが、残りはすべて2等星なので、全天星座の中でも特に目に留まる星座です。

ところで、北斗七星のあるおおぐま座は、ふつう春の星座としてとらえられていますが、おおぐま座は一年を通して楽しむことができる星座です。

これは、おおぐま座が北極星に近い所を回っているためで、北斗七星は、北極星を探し出す目印としてよく利用されています。

北斗七星の柄とは反対の、ひしゃくの先にあたるふたつの星を結び、その長さの分だけ、先へ5倍ほど伸ばしたところにある星が北極星です。
上の星座図では見えませんが、北極星は、こぐま座の尻尾の先に位置しています。
こぐま座全体も、小さな北斗七星のように星が並んでいて、北極星はちょうどひしゃくの柄の先にあたっています。

北斗七星は、カシオペア座と共に、北極星を探し出すための目印としてよく利用されているので、これを見つけておくととても便利ですし、他の星座を探し出すガイドにもなると思います。

それと、おおぐま座とこぐま座は、ギリシャ神話の中でひとつの物語として伝えられているので、「おおぐま座の神話」「こぐま座の神話」なども参考にしてみて下さい。


●春の大曲線
おおぐま座の一部を形づくっている北斗七星は、形も整っていることから、すぐに目に付くと思いますが、この北斗七星の柄のところを、そのまま曲がり具合に沿って伸ばしていくと、オレンジ色の明るい星に出合います。

この星は、うしかい座のアークトゥルスですが、この曲線を更に延ばしていくと、もうひとつ目に付く白色に明るく輝いている星に出合います。
これは、「真珠星」などとも呼ばれている、おとめ座のスピカで、どちらも1等星なので、すぐに見つけることができると思います。

この北斗七星からスピカまでのびる曲線を「春の大曲線」と呼びますが、この大曲線を目印として夜空のガイドにすれば、うしかい座やおとめ座はもちろん、この曲線を更に伸ばしていくと、からす座までたどり着くので、そこからコップ座なども探し出すことができます。

また、春の大曲線、次の「春の大三角形」、「春のダイヤモンド」は互いに重なっている部分もあるので、これらの目印をガイドにすれば、さまざまな星座を見つけ出すことができると思います。


●春の大三角形
「春の大三角形」は、うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラがつくる大きな三角形です。
デネボラは2等星ですが、アークトゥルスとスピカは1等星なので、この大きな三角形も、すぐに目に留まると思います。

また、春の大三角形は、春のダイヤモンドを形付けることにもなっていますが、ここから、おおぐま座(北斗七星)の方に眼をやると、間辺りにりょうけん座のコル・カロリがあるので、春のダイヤモンドを見つけることもできます。

また、アークトゥルスとスピカは、春の大曲線上にも位置しているので、これを頼りにして、さまざまな星座を探すことができると思います。


●春のダイヤモンド (おとめ座のダイヤモンド)
春の大三角形の3つの星、アークトゥルス・スピカ・デネボラと、りょうけん座のα星で3等星のコル・カロリを加えると、ダイヤモンドのように見える大きな四角形を描くことができます。

この四角形を「春のダイヤモンド」と呼びますが、かみのけ座はこの中に位置しているので、探し出すときのよい目印になると思います。

また、春のダイヤモンドは「おとめ座のダイヤモンド」とも呼ばれることがありますが、おとめ座には、およそ2500個もの銀河集まっているとも言われている「おとめ座銀河団」があって、比較的小さな望遠鏡でも、いくつかの銀河を見ることができます。

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